「トロイの木馬」。これは、誰もが聞いたことのあるモノだと思います。この「トロイの木馬」で有名な「オデュッセウス」。
「オデュッセイア」はギリシャの叙事詩の中でも非常に有名さなく品となっています。そんな「オデュッセイア」の主役「オデュッセウス」の物語を紹介していきます。
1.出典
オデュッセウスは、古代ギリシャのホメロスの二代叙事詩「イーリアス」と「オデュッセイア」に登場する人物で、オデュッセイアにおいては作品の名前のとおりにオデュッセウスの物語となっています。
「イーリアス」は、トロイア軍とアカイア軍のトロイア戦争を題材にした叙事詩でオデュッセウスは、アキレウスと共にアカイア軍に参加していました。
「オデュッセイア」はトロイア戦争後のオデュッセウスの帰路を題材にした叙事詩になります。この話は、啓蒙や理性の奸智の代名詞のようにも言われる作品になっています。
2. オデュッセウスの活躍
「イーリアス」、「オデュッセイア」の2つの作品でのオデュッセウスの活躍をここで紹介していきます。
・イーリアス
2、アキレウスの勧誘
「イーリアス」は、先述したとおりにトロイア戦争を題材とした作品になります。その中にオデュッセウスも参加していました。
オデュッセウスは、アカイア軍としてアキレウスと共にヘクトールの所属するトロイア軍と戦っていました。
当初、オデュッセウスは戦争への参加を拒んでいました。それは、信託によって「故郷に帰るには長い年月を要することになる」ことを告げられていたためでした。そのために、彼は狂人を装って参加を拒んでいました。しかし、狂人を装っていたのが明るみになってしまいアカイア軍に参加を余儀なくされてしまいました。
アカイア軍には、オデュッセウス加入時にはまだアキレウスが参加していなかったために、オデュッセウスにアキレウスをスカウトしてくるように命令が下りました。
オデュッセウスは、アキレウスをスカウトのために彼の元へ訪れました。しかし、アキレウスは母テティスの助言で助走をしてアカイア軍の目を逃れようとしていました。なぜなら、神託によってアキレウスは、「平穏無事に長生きするか、もしくは永遠の名声を得る代わりに若くして死ぬか」と予言されていたのです。
オデュッセウスは、女性たちに装飾品を見せて興味を引かせました。その中で全く興味を示さない人物がいたので、それがアキレウスだと見抜き、彼のスカウトに成功して軍に戻りました。
3.トロイの木馬
そして、オデュッセウスの最も有名な活躍は「トロイの木馬」です。この作戦によって10年間続いていたトロイア戦争に終止符を打ちました。
トロイの木馬に勇猛な兵士たちを詰めて、自分たちは撤退を装って木馬のみ放置していきました。木馬をあえて持っていかせ、奇襲作戦を行いました。トロイア軍は、勝利したと思い国へ木馬を持ち帰り、宴会を催し、トロイア軍に酔いつぶれていた。そんな時を狙って、奇襲を仕掛けトロイアを陥落させてしまいました。
余談ではあるが、この出来事に由来して、ダウンロードファイルなどに扮してに自身のコンピューターに侵入してウィルスを拡散するウィルスを「トロイの木馬」という名前が付けられています。
・オデュッセイア
「オデュッセイア」は、トロイア戦争後のオデュッセウスの帰路の物語となっています。しかし、この帰路はトロイア戦争よりも長い年月を過ごすことになってしまいました。
この帰路は、10年間にも及び、息子が彼を探しに度に出ていたり、妻が多くの男たちに求婚され、報復を受けていたりと言ったことも書かれている。
この帰路の中で怪物との遭遇、神の怒りに取る災害に見舞われ、同船していた者たちをすべて失ってしまい生き残ったはオデュッセウス一人のみとなってしまいました。
この旅路の中でキルケーと出会い、一年もの間、彼女の住むことになってしまう。
この旅路の末に故郷に帰還しました。しかし、自分はすでに死んでいることになっていました。その間に妻は10年も夫の期間を待っていましたが、限界と感じ、集まった求婚者たちの中から最も弓に長けた者を選ぶとしました。
オデュッセウスは、自身の正体をすぐに明かすことをせず、自身も求婚者たちの中に紛れ、妻の選定で優勝して正体を明かしました。
最後
オデュッセウスは、ギリシャの二大作品に登場しているだけあり非常に有名で、トロイの木馬も色々な物に名前が使われているためによく聞く事もあるでしょう。
気になったからは、実際に彼の活躍が描かれている「イーリアス」、「オデュッセイア」を手に取って読んでみてはいかがでしょうか。